最初にひとこと。「直す」は身体のことを指す言葉としては間違いです。だけど猫背の根っこにあるのは「所作」なのでそっちにフォーカスしてます。よそでは何と言われようと、ここでは良しとします!
さて、今回は初めて人間関係を築いていくときに失敗しないよう、第一印象を良くする為の要素や猫背改善についてを紹介していきます。猫背を直すことで得られるメリットなんて、なんとなく想像ついちゃってる人もいると思うので、視点を少し変えてみました。
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初対面の相手に与える印象は15メートルの距離から
15メートル離れた相手にすら、既にこちらの情報が伝わっています。これが初対面であったなら、この情報を基に相手の中でこちらの評価が決定されてきます。これが第一印象です。もう少し噛み砕いていうならキャラ付け。
遠くにカレーうどんが見えるぞ!(スパイシーな印象)
一度キャラ付けが済んでしまった相手の印象を覆すのは、最初のインパクトを超えるだけの要素が必要になります。これには大変な労力がかかります。
近くで見たら「ほうとう」だった…!(温かい印象)
そこで、手っ取り早く好印象を与える為に、姿勢づくりをしていく事を考えていきます。円滑な人間関係を築くきっかけづくりにどうぞ。
なっちゃいない姿勢は仕事に恋愛に損をする
ここで言いたいのはメンタルの話とは違います!あくまで解剖よりに考えます。
立った状態で身を屈めると、地面からの距離が稼げなくなるので背が低く見られます。この生理的にも美しさの欠けた猫背は、他人から見て弱く小さく見えてしまうものです。
「正しい姿勢のAさん」と「猫背のBさん」のどちらかに仕事を任せるとして、どちらに声がかかりやすいか。これだけが物差しになる訳ではありませんが、このような場面でも判断材料として活きてきます。特に大勢を相手取ったプレゼンやスピーチでは見え方が違います。
また女性であれば、バストアップの効果が期待できます。解剖的に正しい姿勢がとれてさえいるだけでも、そこに「美」は生まれます。
猫背ネコゼっていうけど、いつも意識しないとならないし、正直疲れるんだよなぁ…。
姿勢を正した状態というのは、本来は身体への負担が一番少ないものなんです。が、長期的に悪い姿勢でいることに慣れると、これとは真逆のことが起こります。正しいとされる姿勢をとっても「慣れない姿勢」になってしまうので非常に疲れるからなんですね。猫背あるある!
ではどうすれば疲れずに正しい姿勢でいることが出来るのか?そもそも正しい姿勢とは何かを見ていきましょう。
立ってるとき・座ってるときの骨盤の傾き
猫背は全部で4パターンありますが、いずれにしろ必ず関係してくる骨盤の傾き。立ったときと座ったときとで骨盤の傾きが大きく前後してしまうようだと、お腹や腰回りの筋力バランスの乱れが考えられます。
太ももの筋肉に柔軟性がないと、股関節を曲げたり開いたりしたときに、伸び切らずに骨盤ごと動いてしまいます。これが姿勢を正そうと思っても戻る力が強くて維持できない、といった具合です。
猫背にある4パターン
- 首猫背
- 背中猫背
- お腹猫背
- 腰猫背
生まれついてのものもありますが、生後の環境によってなる場合もあります。顔を下に向け続けることでなります。通称ストレートネックもこの一つです。
上部胸椎という首の骨より下の部分で起きるものです。長身の人が身をかがめる姿勢をとり続けるとなります。
立ち姿勢の状態で前傾姿勢をし続けるとなります。こちらは立ったまま膝の高さぐらいのところの作業などで。
座り姿勢でお腹の筋力が足りずなることが多いです。デスクワークもそうですが、しゃがみ姿勢をとっていてもなります。
印象としては、1パターンだけという人もいれば複合してなっている人もいます。怪我による影響もあるかとは思いますが、細かくなりすぎてしまうのでここでは考慮しません。
パターン別猫背改善運動
首 |
アゴを引いたまま空を仰ぐように顔を上に向けましょう。 |
背中 |
左右の肩甲骨を背骨に寄せることで、上部胸椎の屈曲に制限をかけて、丸まった背中を伸ばします。そしてそのまま上体を反らします。 |
お腹 |
他の運動方法と比べて効果は薄いですが、太ももの裏側、ふくらはぎのストレッチで、立ち&座り姿勢の両方に対応しています。 |
腰 |
うつ伏せ腹ばいになって、両肘を付いて身体を起こします。このとき顔と胸は真正面を向くように、下を向かないように意識します。某私立大学の講義で知られるマッケンジーです。 |
ストレッチで伸びていくのは一番柔らかい組織から!一番伸ばしたいところは、最後の最後に効いてきます。また、ストレッチで痛みを感じてしまうと、筋肉が反発してしまいます。そうすると今度は、縮もうとする力ともぶつかるので、力の無駄になるし、痛みだってかなりのものです。
しかし、あえて痛みを伴った「PNF」というストレッチ方法があります。これのやり方は、伸ばす目標の筋肉を、痛みに耐えられるギリギリの角度一歩手前まで伸ばします。次にその筋肉に本気の力を込めて、1分間収縮させます。PNFを実行中は激痛に襲われますが、目標の柔軟性は短時間で飛躍的に上がります。
PNFは筋肉への負担が非常に大きいものなので、1つの筋肉に対して1回やったら2日は時間をおきましょう。身体を壊してしまいます。また、PNFは絞り出した角度をキープする為に、実行後も軽めでいいので、ある程度の角度まではストレッチを継続させる必要があります。以上を踏まえてから、正しいストレッチを行いましょう!
座り姿勢の絶対条件
骨盤には坐骨というところがあります。尾てい骨より先、左右より対で大きく張り出した骨がそれです。この坐骨をイスの座面にどれだけ当てて座るかで、骨盤の安定度が変わります。
ですが極端に前傾しろということでもありません。前傾すると腰の骨が反ります。これはこれで背骨に負担を掛けているので宜しくありません。腰の反りは壁を背にした時に、手のひらが1つ分入るだけのものが理想です。
坐骨できちんと座れていますか?確かめる方法としては、骨盤の傾きはそのままに脚を組んでみることです。組むことができたら、それはまだ骨盤が後ろに寝てしまっている状態です。キチンと骨盤が起きていれば、脚は組めなくなるんです。
腕の重さと位置について
ほとんどの人が身体の正面で作業をしていますが、ここに落とし穴があります。なんと作業をしているだけで、どんな人ももれなく肩こりになります。当たり前のことなんですが、具体的にそれはどういうことなのか考えたことはありますか?
人間は草食動物と違い、目が正面に向いています。手を動かすときは、腕が身体の前側にくる機会が増えます。必然、腕の重みで上半身の重心が前方になり、前のめりになります。
この、「腕が身体の前側に」というのが重要で、肩甲骨が背骨から離れてしまい、背骨ではなく背中側の筋肉でバランスをとるようになります。早い話が、いい姿勢というのは、無駄な力を一切使わずに、骨格だけで体幹を維持することにあります。
また、デスクワークや重労働で長時間にわたって胸の筋肉が緊張することで、巻き肩になってしまいます。これには主に二つの筋肉が関係してきます。医学書をひも解く訳ではないので、かなりザックリとした表にします。
筋肉 | 動き |
---|---|
小胸筋 | 肩甲骨を身体の前側中心に引っ張る |
鎖骨下筋 | 鎖骨を身体の前側中心に引っ張る |
前回、肩こりについての記事をあげていますが、その時に触れていましたね。
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解剖的にみる肩こりと肩甲骨の関係
座ったり立ったりしている時の肩というのは普段から生理的に緊張しています。そんなところに更に負担がかかれば、身体にとって良くないことが起きる事は想像に難くないことかと思います。今日のテーマは「肩」です! ...
実は鎖骨下筋というのもクセモノで、巻き肩の原因の一端でもあります。骨だけで見れば、腕の骨の受け皿である肩関節は肩甲骨そのもの。そして肩甲骨は肩鎖関節、つまり鎖骨とでしか繋がっていません。
簡単にではありますが、これが胸の筋肉の影響を受けて巻き肩になるメカニズムの全容です。
ストレッチも多少の効果はありますが、一度どこかで姿勢についてアドバイスを受けた方がいいでしょう。
立ち姿勢の絶対条件
座り姿勢の絶対条件を基本として、その骨盤の傾きを保ったまま立つだけです。簡単そうですが、上にも書いた通り太ももの筋肉の柔軟性がなければ難しいです!股関節の角度によって、伸びる筋肉が変わるからです。
知っている人も多いハムストリングス、その中の一つ大腿二頭筋。コイツが硬いと骨盤が角度を維持できないので、ここの柔軟性をつくるところから始めましょう。
ただし、この筋肉は坐骨神経の支配下なので、かなり硬い人は大変です。ストレッチには苦痛を伴うでしょう。でも安心して下さい。痛みを感じる必要がないことを知っていますか?
柔軟性が足りない人がストレッチって聞くと、痛いものを想像します。でもそれはストレッチのやり方が無茶なやり方だからです。
ストレッチをするときの大原則として、痛みを感じず、気持ちよさが残る程度の角度で止めましょう。ただし筋線維への負担が少ない分、これを毎日続けなければなりません。お風呂上りに片脚1分ずつ。
身体が硬い人に多いのが、忙しくてできないだの、忘れちゃうだの。いつも口を酸っぱくして言ってることですが、忙しくてできないは言い訳です。寝る時間2分すら削れませんか?忘れちゃうのは、やる気がないだけですよ!紙にでも書きましょう!面倒くさい?さあ叫ぼう、OK!Google!毎日ストレッチをリマインドして!
いや、自分に言い聞かせてました。説得力がなくてすみません…!明日やろうは馬鹿野郎って言葉、どっかで聞いて耳から離れません。これで柔軟性がつかなければGoogleが悪い。
まとめ
猫背を改善することで得られるメリットは
- 相手の印象を変えて仕事や恋愛に活かす
- きちんとした佇まいはそれだけで美になる
- 肩こりや腰痛の抑制
タイトルの要素のことなんですが、今回出てきた3つの筋肉に因んでます。鎖骨下筋、小胸筋、大腿二頭筋。姿勢キープできない人は、まずここから伸ばしてみて下さい。
今回の記事は、これまでと違いターゲットの人物像をかなり具体的に絞って書いてみました。性別、年齢、どういう悩みや特徴をもつ人だとか、そんな設定をしてます。
そこに刺さっているかどうかはさておき、ちょっとでも進歩しているといいのですが…。ブログって、言葉って難しいですね。
Googleに認知されたいんじゃないんだ、相手は読者だってこと。